韓国視察団か 専用バスで東電施設出発、福島第1原発へ

東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を巡り、放射性物質を除去する多核種除去設備(ALPS)の稼働状況確認などで来日した、韓国の視察団とみられる一団が23日朝、福島県富岡町の東京電力廃炉資料館に到着、原発視察者専用バスに乗り換え、福島第1原発に向かった。
今回の視察は非公開とされ、原発視察の際に専用車両への乗り換えポイントになる同資料館には、早朝から報道陣が詰めかけた。現場には外交官ナンバーの車も。傍らでは東電の関係者が対応に追われていた。
午前9時半過ぎ、窓のカーテンを締め切った観光バスが1台、同資料館の駐車場へ入った。すぐに「視察者専用」の表示がある大型バスが1台、ドアが向かい合うように横付けされると、観光バスの乗客は小雨の中、無言で視察者専用バスに乗りかえた。
韓国の視察団関係者が乗り込んだとみられるバスが出発する際、東電の関係者は手を振ったり頭を下げるなどして丁重に見送っていた。東電のスタッフは「何も言えない。国に聞いてほしい」と話していた。