市議会議長「当選」くじはぬか喜びに…職員が抽選箱差し出すタイミング誤って「無効」

5月18、19日の2日間の予定で開会した埼玉県鴻巣市議会(定数24)の臨時会が、議長選のくじ引きの手続きミスを受けて流会となった。
議会事務局によると、くじ引きは18日、議長選の投票で2議員が12票ずつの同数得票となったため、規定に基づいて行われた。ただ、臨時議長に選任された市議の説明が終わる前に、職員が誤って抽選箱を差し出してしまった。事前に決めた順番で、1人目の議員はそのタイミングでくじを引いて「当選」を当て、もう1人にはくじを引く機会が与えられず、立会人の市議が引いた。この手続きに一部市議から疑義が上がった。
結局、当選の告知をできないまま会議は中断。19日に持ち越しとなったが、同日も議論は空転し、4月の議員改選後の常任委員会の委員選任や一般会計補正予算案などの議案審議もできないまま流会となった。
議会事務局は「職員に手順の周知ができていなかった。心よりおわびする」としている。臨時会は25、26日に再び招集される方向。議長選は最初からやり直しとなる見通しだ。当選くじを引いた議員は22日の取材に「くじ引きは有効だったと考えている。会期を延長しなかったのもおかしい」と話し、流会にしたことを批判した。