亀岡暴走事故遺族「被害者のための裁判記録、もっと重く受け止めて」 事件記録廃棄問題で最高裁が報告書 保存基準見直しへ

国民の財産である裁判記録。その保存の基準が、大きく見直されます。
1997年の神戸連続児童殺傷事件や、2012年の亀岡暴走事故など、重大な事件の記録が裁判所で廃棄されていた問題を受けて、最高裁は事件記録の保存のあり方に関する報告書を公表しました。
これによりますと、主要日刊紙のうち2紙以上に掲載された事件の記録などは、保存期間の満了前でも事実上、永久に保存する「特別保存」とする手続きを直ちにとるよう、認定基準を見直すといいます。
また、適切な保存の仕組みをつくるため、第三者委員会を常設する方針です。
亀岡暴走事故で妊娠中の娘を亡くした、中江美則さん(59)は、今後、裁判所に求めることについて、「被害者のための裁判記録だということをもっと重く受け止めてほしい」と話しました。
(中江美則さん)「僕らの報われんかった娘たちの悔しい思いがね、全部あそこに詰め込まれている、その記録をね、残してもらわんことには、僕らの娘が、また殺されてしまうっていうんですかね」
また、神戸連続児童殺傷事件の遺族・土師守さん(67)は、「あるべき記録の保存管理体制の検討を裁判所に求めてきました。報告書を読み込んで、内容を十分に精査し、検討したい」とコメントしています。