子供3人をペット用スタンガンで虐待したとして傷害と暴行の罪に問われた父親で北九州市小倉南区の無職、後藤孝宏被告(46)の判決公判が28日、福岡地裁小倉支部であり、松村一成裁判官は懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。
判決理由で、家庭内のルールを設けた上でスタンガンによる通電で子供たちを従わせようとした後藤被告の行為を「教育方針は独善的で、罰を与える手法は常軌を逸している。悪質な虐待行為で、子供たちに容易に癒えない傷を与えた」と断じた。一方、子供たちと距離を置くことを誓っているなどとし、執行猶予付き判決とした。
判決によると、後藤被告は今年2月、自宅で専門学校生の長女(当時17歳)と中学生の次女(同13歳)に2回ずつ、小学生の長男(同11歳)に1回、腕にペット用のスタンガンを押しつけ通電させた。
ペット用スタンガンは犬の首に巻き付け、無駄ぼえした際にリモコンを操作して刺激を与え、ほえないようにしつけるのに使われる。【宮城裕也】