岸田首相の「サミット貯金」すべてパァ~息子の翔太郎氏の悪ふざけ&公明党との〝決裂〟で解散お流れへ

G7広島サミットの大成功で支持率が上昇し、解散風が吹き荒れていた永田町だが、ここにきて情勢は一気に変化した。自民党と公明党の東京での選挙協力解消、さらに岸田文雄首相の息子で秘書官の翔太郎氏の公邸バカ騒動で、“お流れ”となりそうだ。
サミット出席のためウクライナのゼレンスキー大統領が緊急来日したことにより世界中の視線が広島に集まり、岸田政権の支持率はアップした。6月の通常国会会期末に解散総選挙に打って出るとの観測が強まっていたが、岸田首相のご満悦の表情もたった3日で崩れた。
まず横ヤリを入れてきたのが公明党だ。次期衆院選で新設される東京28区への候補者擁立を巡って自公で駆け引きを繰り広げていたが、決裂。公明党は衆院選で東京の選挙区に限定し、自民党の候補者に推薦を出さないことを決定した。
公明党は一時期より集票力が低下したといわれるが、それでも各選挙区で2万票前後が見込め、野党候補と接戦を演じてきた自民党候補にはいまも不可欠な存在だ。公明党の支援が得られなければ、10人近くが野党候補に逆転されるという予想も出ている。
「保守系議員の中には公明党と手を切る絶好のチャンスで、逆に支持が増えると強気の声もあるが、大半は厳しくなるのは目に見えていて、選挙はちょっと待ってくれというのが本音。公明党も統一地方選を終えたばかりで選挙疲れがあるので6、7月に衆院選は勘弁してくれという解散封じのメッセージでしょう」(自民党関係者)
さらに岸田首相が溺愛する息子やおいの“バカッター”騒動が、解散風打ち消しに追い打ちをかけた。昨年12月に翔太郎氏は公邸内に親族を招いて、忘年会を開催した。赤じゅうたんでの組閣風の写真撮影や親戚が寝そべってアイスを食べる写真などが週刊文春で報じられた。
野党からだけでなく、自民党内からも「行動を改めてもらいたい」(世耕弘成参院幹事長)と批判され、岸田首相は「不適切だった」と翔太郎氏を厳重注意こそしたが更迭には言及しなかった。
「昨年12月の出来事とはいえ、翔太郎氏は1月にも外遊先での観光やデパートでの土産購入で追及を受けた。公私混同も甚だしく、32歳になっての公邸内での悪ふざけも飲食店で立て続けに起きた迷惑行為とやっていることは変わらない。とにかく身内に甘過ぎるのはマイナスでしかない」(永田町関係者)
翔太郎氏を処分できないのは、岸田首相も忘年会に参加しており自身も親族と一緒にハメを外した写真があるからだとの情報まで出ている。
こんな状況下で解散に踏み切れば、公明党とのミゾはさらに深まり、親バカ批判にもさらされ、議席を減らしかねない。サミット直後は「これ以上ない好機」と解散総選挙で手堅く勝利を収め、来年の総裁選再選につなげる青写真を描いていたはずだが、好事魔多しで、水泡に帰すことになりそうだ。