大型の台風2号や梅雨前線の影響で、茨城県内でも2日から3日にかけて大雨となり、つくば市と土浦市では24時間降水量が観測史上最大を記録した。取手市双葉では広範囲にわたり住宅街が浸水し、つくば市森の里でも道路が広く冠水した。県によると、3日午後8時半現在、14市町で住宅74棟が床上・床下浸水し、龍ヶ崎市と牛久市で2人が軽傷を負った。気象庁は引き続き、土砂災害に警戒を呼びかけている。
「50年間住んでいるが、こんなことは初めて」。膝下までつかりながら地域住民に食材を届けていた取手市双葉のスーパーオーナーの男性(79)は、驚いた表情で語った。
南北を小貝川と牛久沼に挟まれる地区は3日未明、南北を流れる用水路から大量の水が流れ込み、付近の住宅一帯を覆った。市によると、3日午後6時現在、少なくとも床上、床下浸水は各18軒で被害が確認された。排水ポンプ2機で水をくみ上げているが、復旧のめどは立っていない。希望者には消防を通して水や保存食、毛布を届けている。
自宅1階が約10センチ浸水した女性(64)は「朝起きたら玄関に靴が浮いていて驚いた。その後、あっという間に家中が水浸しになった。停電して冷蔵庫も使えなくなり、食材に困っている」と不安げに話した。
つくば市森の里では3日正午頃、西側を流れる谷田川の水が堤防を越えた。付近の水田や住宅地に流れ込み、消防隊員ら約80人が土のうを積み上げたり、ポンプで排水作業を続けたりした。地区に約40年間住んでいるという男性(85)は「このあたりは水害は大丈夫だと聞いていた。川の水が住宅街にまで来たのは初めてだ」と語った。
利根消防署などによると、龍ヶ崎市では70歳代男性が雨漏りした自宅の階段で滑って転倒し、牛久市では車の中に閉じ込められた男性がいずれも軽傷を負った。
鉾田市では3日午前4時半頃、同市下冨田の巴川にかかる本田橋付近の水田で、「車が流されている」と男性から110番があった。駆けつけた消防隊員が川からあふれた水で動けなくなっていた軽乗用車内から男性(63)を救助した。男性にけがはなかった。
約2時間後には同じ場所で、「車が浮いている」と通行人から119番があり、車の上に避難していた30歳代の男性を消防隊員が救助した。