八村塁を育てた名将・佐藤久夫氏が73歳で死去 仙台大明成高バスケットボール部監督

バスケットボールの強豪・仙台大明成高の監督を務めてきた佐藤久夫氏が8日、死去した。73歳だった。
佐藤氏は、NBAレイカーズの八村塁を始め、Bリーグ選手も多く育ててきたバスケットボール界の名将。宮城・仙台市出身で、日体大を卒業し、1986年に母校である仙台高に赴任。インターハイでは1998年準優勝、ウィンターカップは1995年準優勝、1999年、2000年で連覇を果たした。2005年から仙台大明成高の監督に就任し、ウインターカップでは2009年に初優勝し、13~15年で3連覇を果たすなどした。インターハイでは15年に優勝している。U18日本代表監督も務めた。
佐藤氏は、NBAを目指して入学して来た八村に、高校3年間で世界で戦う基礎をたたき込み、あえてポイントガードと1対1をやるなど、ゴール下だけではないドリブルやパスの繊細な技術も指導した。2019年6月のNBAドラフトでウィザーズから1巡目指名を受けた八村からは直後に電話があり「先生、感謝しています。ワシントン、来てくださいね」と言われ、佐藤氏は「何もしていないから、そんなこと言うな。あなたが頑張って切り開いた道なんだから。私は3年間一緒に過ごせたことを名誉に思う」と返した。「年のせいか、最近涙もろくなってね。思わず泣いちゃいましたよ」とも話していた。