山梨県で2021年、東京都内の高校3年の女子生徒=当時(18)=が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職小森章平(29)、妻の和美(30)両被告の裁判員裁判の公判が12日、東京地裁(染谷武宣裁判長)であった。検察側は「殺害の態様は残虐かつ卑劣」として、章平被告に懲役25年、和美被告に同22年を求刑した。
弁護側は章平被告が懲役17~19年、和美被告が同12年が相当と主張し、結審した。判決は20日に言い渡される。
検察側は論告で、「章平被告はゆがんだ独占欲を満足させるために殺害しており身勝手。主犯なのは明らかで、責任はより重い」と非難した。和美被告については「犯行を実行したのは本人の判断だった」として完全責任能力があったと述べた。
弁護側は「誘拐当初から殺害を計画していたわけではない」と反論。「和美被告は依存性パーソナリティー障害の影響で章平被告の意図を最優先した」と述べ、心神耗弱状態だったと主張した。
両被告は「申し訳ない。どんな判決も受け入れる」などと陳述した。
[時事通信社]