白内障手術用の眼内レンズを優先的に使う見返りに業者から現金80万円を受け取ったとして、大阪府警は19日、収賄容疑で、奈良県大和高田市立病院の男性眼科医(54)=大阪市中央区=を書類送検した。贈賄容疑で、米医療機器メーカー日本法人「スター・ジャパン」(東京都港区)の社員ら5人も書類送検した。府警はいずれの認否も明らかにしていない。
眼科医の送検容疑は2019年12月~21年12月、同病院の白内障手術で同社の眼内レンズを優先的に選定、使用する見返りに、同社側から3回にわたり現金計80万円を受け取った疑い。
贈賄側の5人は、このうち公訴時効に掛からない20年以降の2回、計60万円分に関与したとして書類送検された。
府警捜査2課によると、眼科医は白内障手術で使用するレンズを選ぶ職務権限を持っていた。19~21年の契約期間に行われた手術のうち、約9割に当たる約200枚が同社のレンズだったという。
[時事通信社]