裁判記録を持ち帰った書記官、ミス隠すため4年10か月にわたり保管部署に引き継がず

民事裁判の確定記録を自宅に持ち帰るなどして、約4年10か月にわたり記録保管の担当部署に引き継がなかったとして、東京地裁は16日、同地裁立川支部の50歳代の男性書記官を停職1か月の懲戒処分にしたと発表した。書記官は同日付で依願退職した。
発表によると、書記官は2017年12月に確定した裁判記録を翌月、誤って自宅に持ち帰った。ミスを隠すため、その後、職場のロッカーに隠したり、記録を引き継いだとする虚偽の内容をシステムに入力したりするなどして、保管担当部署に適切に引き継がなかった。22年10月に書記官自らが申告して発覚した。渡部勇次・東京地裁所長は「誠に遺憾。職員への指導を徹底したい」としている。