飲酒運転「憎さしかない」=児童5人死傷事故2年―千葉・八街市

千葉県八街市で飲酒運転のトラックに下校中の児童5人がはねられ2人が死亡、3人が重傷を負った事故は28日、発生から2年を迎えた。現場には亡くなった児童を悼む人々が訪れ、静かに手を合わせた。
献花に訪れた男性(62)は事故当時、八街消防署に勤務していたという。「被害者もたくさん見ており、飲酒運転には憎さしかない」と沈痛な面持ちで語った。1年前も事故現場に足を運んだという70代女性は「亡くなった児童と同い年の孫がいるので人ごととは思えない」と涙を拭った。
八街市役所では、事故の発生時刻に合わせて職員が黙とうをささげた。北村新司市長は「決して忘れてはならない事故。消防や市民団体などの協力も得ながら、再発防止に取り組んでいきたい」とコメントした。
事故は2021年6月28日午後3時25分ごろ発生。運転手の男は勤務先に戻る途中で飲酒し、居眠り運転をしながら集団下校中の児童の列に突っ込んだ。男は自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われ、千葉地裁は22年3月に懲役14年を言い渡し、確定した。
[時事通信社]