6月末に閉園の保育園、保護者への連絡は3日前…一時受け入れは10km離れた別の園

津市は29日、津市美里町の私立保育園「美里さつき保育園」が6月末で閉園することになったと明らかにした。運営法人の経営悪化が理由で、市側に連絡があったのは閉園4日前の26日、保護者への連絡も3日前だった。0~5歳児計58人が通園しており、市は急きょ、近くの市立こども園で全園児を一時的に受け入れる方針を決めた。
市によると、さつき保育園を運営する社会福祉法人「ライト」(愛知県岡崎市)は、ほかにも東海地方で特別養護老人ホームなどを展開していたが、固定資産税を滞納するなど経営が悪化。愛知県によると、2021年3月時点で約8億円の負債があったという。
28日夜に開かれた緊急保護者会で、市側は園児を一時受け入れる方針を説明した。7月3日から、新たな入園先が決まるまで、さつき保育園から10キロ・メートルほど離れた市立白山こども園で受け入れる。
津市の下里秀紀・市こども・子育て政策担当理事は「閉園するなら少なくとも3か月前には連絡が欲しいと伝えていたが、誠に遺憾だ」とコメントした。
運営法人は「担当者が不在のためコメントできない」としている。