(百瀬記者)「遺体が見つかってから一夜が明け、現場はいまも警察官の姿や規制線が張られていて、立ち入ることはできません」
3日も早朝から物々しい雰囲気に包まれた、歓楽街・すすきの。
午前10時から捜査員らが続々と集まり、現場検証が続けられています。
2日午後3時ごろ、札幌市中央区南8条西5丁目のホテルの2階客室で成人とみられる男性が心肺停止の状態で見つかり、その後、死亡が確認されました。
現場は札幌市中央区南8条西5丁目のすすきのの一角で、ホテルなどが立ち並ぶエリアです。
(森永記者)「現場にブルーシートがかけられました。白い防護服を着た捜査員の姿も見られます」
ブルーシートで覆いながら男性の遺体とみられるものを車に乗せる様子も。
捜査関係者によりますと遺体は浴室で見つかり、首は刃物のようなもので切断され、頭部がない状態だったことが新たに分かりました。
頭部は見つかっておらず、凶器とともに持ち去られたとみられています。
(近くの住民)「この辺に住んでいるので、すごくこわいなと思いました」
ホテルの防犯カメラには男性が別の人物と2人で部屋に入る様子と、その後、別の人物が1人で出てくる様子が映っていたということです。
遺体は死後それほど時間は経っておらず、これまでのところ男性の身元が特定できる所持品は見つかっていません。
警察は遺体の状況などから殺人・死体遺棄事件として捜査本部を設置していて、男性と部屋に入った人物の行方を追うなど捜査を進める方針です。
それでは、捜査の最新情報を中継で伝えてもらいます。
道警記者クラブから平野キャップです。
(平野記者)はい。
道警は3日午前から男性の司法解剖をしていて、3日にも死因などを発表する予定です。
男性の遺体は首が切断され、頭部がない状態で見つかっていて、所持品もなく、これまでのところ身元の特定には至っていません。
ある捜査幹部は「道内で頭部のない遺体が見つかるのは珍しい」「身元の特定には時間がかかるのではないか」と話していて、一緒に入室した人物が男性を殺害しただけではなく、事件の発覚や身元の特定を遅らせるために携帯電話などの所持品などを持ち去った可能性もあるとみて、この人物の行方を追っています。
道警は事件をうけて、現場を管轄する中央警察署に刑事部長をトップとした240人体制の捜査本部を設置し、「道警一丸となって捜査を推進していく」としています。
以上、道警記者クラブからお伝えしました。