被告「12回出産した」…裁判長「生活を立て直す努力を」 赤ちゃんの遺体遺棄に判決

コインロッカーに生後間もない赤ちゃんを遺棄した罪に問われた母親に対して、大阪地裁は懲役2年・執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。 今年3月、阪急十三駅近くのコインロッカーを念入りに調べていた捜査員たち。発見されたトートバッグの中には赤ちゃんの遺体が入っていました。 逮捕・起訴されたのは赤ちゃんの母親の谷口成美被告(33)。今年1月に出産したばかりの赤ちゃんの遺体を遺棄した罪に問われました。 今年6月に始まった裁判で、谷口被告は起訴内容を認め、遺棄に至った背景が明らかになりました。特定の住居はなく、ホテルを転々としながら風俗店で働き、生計を立てていた谷口被告。出産時を次のように振り返ります。 (谷口成美被告) 「パニックだった。どうしようどうしようということだけ。生活にいっぱいいっぱいで育てるのは難しいと思った」 夜中、大阪市内の人気のない裏道で、購入したトートバッグの中に赤ちゃんを産み落としたというのです。ただ今回が初めての出産ではありませんでした。 (谷口成美被告) 「過去に死産を含めて12回出産した。生まれた子どもは施設にいる」 (検察官) 「今回病院に行かなかったのは?」 (谷口成美被告) 「健康保険証が切れていた。頼れる人もいなかった」 鹿児島から大阪へやってきた谷口被告。妊娠したことを相談できる相手もいなかったといいます。検察側は、「生命を軽視している」などとして懲役2年を求刑。一方で弁護側は、反省しているとして執行猶予付きの判決を求めていました。 そして迎えた7月7日の判決。大阪地裁は「コインロッカーの延長料金を払って発覚を遅らせようとするなど犯行は悪質」とした一方で、「福祉施設に入所して生活を立て直すと述べている」として、懲役2年・執行猶予4年を言い渡しました。 最後に御山真理子裁判長は「望まない妊娠を繰り返さないよう、生活を立て直す努力を続けてください」と発言。谷口被告は「はい」と力強くうなづき、法廷を後にしました。