生徒50人以上がコロナ感染、先週末の学校祭がクラスターの原因か…札幌市の高校2校で学校閉鎖

新型コロナウイルスで高校の学校閉鎖が相次いでいます。
北海道教育委員会によりますと、札幌市豊平区の札幌月寒高校で、11日までに50人以上の生徒が新型コロナウイルスに感染し、かぜのような症状を訴えている生徒を含めると、100人以上にのぼるということです。
札幌月寒高校は、11日から学校閉鎖となっています。 また、札幌東高校でも50人以上の生徒が感染し、11日から学校閉鎖となりました。 さらに北海道南部の松前高校でも全校生徒55人のうち、10数人が感染。 かぜのような症状を示している生徒を含めると、およそ30人にのぼり、11日から学校閉鎖となりました。 それぞれの高校では先週末、学校祭が行われていて、道教委は学校祭がクラスターの原因となった可能性もあるとみて、全道の学校に感染対策の徹底を呼び掛けています。
こうした新型コロナウイルスの感染による道内の学校の学級閉鎖や休校ですが、12日現在で、休校となっているのが、高校で3校、学年閉鎖が小学校で1校と高校で3校、学級閉鎖が小学校で2校と高校で2校と、分かっているだけでも11校に及び、特に高校で多い状況となっています。
学校では感染が広がっていますが、医療現場は、どうなっているのでしょうか?
とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長 「5類になってから、来る患者さんも『(コロナ禍が)終わってよかったね』という感覚がすごく多いんですけれど、実際は私たち発熱外来を担っているクリニックとしては(感染者は)全然減ってはいなかった」
札幌市豊平区にあるクリニックです。 先月中旬から、若年層を中心に新型コロナの患者が増え、休校になった札幌月寒高校の生徒も診察したといいます。
とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長 「きのう1人(月寒高校の生徒が)来てましたね。その子も一緒にいた友人が月曜日に陽性になったと。診察したのは午後の早い時間だったんですが、その時点では(熱が)38度ありました。先週の学校祭も、ほぼマスクもしてなかったみたいですし、高校生だと色々食べたり飲んだりするじゃないですか。(学校祭での飲食は)当然距離も近いですし、一番楽しい行事なのでそれが原因じゃないかなと思います」
今また増え始めている新型コロナの感染者。感染対策については…
とよひら公園内科クリニック 藤本晶子院長 「やはり症状があるかないか、熱が出る前の“喉が痛い”だけでも、ひょっとしたらコロナになったかなと思ってもらうことが大事かなと思います。コロナのことを忘れないでいるということが大事かなと。症状が出たら、しっかりマスクをしたり手洗いうがいですね」
医療の現場でも感染の広がりを実感しているようですが、第8波のピークと比べて、どのくらい感染者が増えているのでしょうか。 道内の定点感染者数の推移を見てみると、これまでのピークだった去年の第8波で45.15人、そこからは減少が続いていましたが、先月頃からやや増加に転じて6.03人ということです。
とよひら公園内科クリニックの藤本先生も、コロナで学んだ感染対策をしてほしい、と話していましたので、私たちも出来ることから気をつけていきたいですね。