梅雨前線の影響で、富山、石川県内では12日夜から短時間に大雨をもたらす線状降水帯が発生し、記録的な大雨となった。富山県南砺市では住民に避難を呼びかけていた男性市議の行方が分からなくなっている。
富山市では13日午前7時までの24時間降水量が、観測史上最大の193・5ミリを記録。富山市や高岡市など7市町村で一時、17万人以上に避難指示が出された。
南砺署などによると、13日午前2時頃、南砺市砂子谷で、市議の赤池伸彦さん(65)の行方がわからなくなった。住民に避難を呼びかけていたという。周辺では土砂崩れで家屋1棟が倒壊しており、警察や消防は赤池さんが巻き込まれたとみて捜索している。
石川県内では13日午前5時現在、複数の民家で浸水や土砂の流入が確認されているが、けが人の情報はないという。
富山河川国道事務所によると、国道8号の富山県小矢部市から石川県津幡町の間で、降り始めからの連続雨量が規制値の180ミリに達したため、12日午後11時40分から通行止めとなっている。小矢部川では氾濫危険水位に達したため、13日午前0時55分に氾濫危険情報を発表した。
富山県河川課によると、和田川の和田川ダム(砺波市)で水位が満水に近づいたため、13日午前1時10分から約3時間、緊急放流を行った。