京都市の市営住宅で24歳の女性を殺害した罪などに問われている男について、検察は懲役20年を求刑しました。 東京都葛飾区の無職・戸塚那生(23)被告は2020年10月、京都市下京区の市営住宅の一室で、山村留美乃さん(当時24)の胸などを刺して殺害した罪などに問われています。 2人はSNSを通じて知り合い、事件当日に初めて会ったとみられています。 これまでの裁判で戸塚被告は、「死なせたことは事実だが山村さんがナイフを持って襲いかかってきた」と起訴内容を否認し、弁護側は「正当防衛が成立する」などと無罪を主張していました。 20日の裁判で検察側は、事件発生当日に戸塚被告がかけていた電話の内容を明らかにしました。 「被告は当時の交際相手の女性に『俺が生きるのと死ぬの、どっちがいい』などと電話をかけ、生きてほしい、と伝えられると通話をミュート状態にした」「その後通話に戻すと、『生きてくれ、と言われたから元カノを刺した』と話していることから、この間に犯行に及んだと考えるのが自然」などと指摘しました。 山村さんが、刃物を振り回した状況はなく、被告の正当防衛は成立しないとした上で、「ナイフを複数回突き刺すなど殺意は強固で残忍極まりない犯行」だとして懲役20年を求刑しました。 一方弁護側は、戸塚被告が当時の交際相手にかけた電話について、次のように反論しました。 「被告は山村さんを死なせてしまったことで自殺を考え、生きるための勇気が欲しくて女性に電話した。」「女性は『電話を保留にした後も被告に興奮した様子はなかった』と話していることから、保留していた間に山村さんを殺害したと考えるのは不自然」とし、改めて正当防衛による無罪を主張しました。 判決は8月8日に言い渡される予定です。