北大東村に自衛隊施設15棟想定 沖縄防衛局が設計業務進める 防衛相「配備決定の事実はない」 移動式レーダー配備 仕様書入手

【北大東】防衛省が航空自衛隊の移動式警戒管制レーダー配備の「有力な候補地」と位置付ける北大東村で、沖縄防衛局が隊庁舎のほか、火薬庫、車両整備場、体育館など15棟の建設を想定し、設計業務を進めていることが19日までに分かった。本紙が情報公開請求で入手した「施設整備基本検討」業務の特記仕様書などで判明した。(南部報道部・国吉聡志、東京報道部・新垣卓也)
「施設整備基本検討」の契約金額は約1億4468万円。これとは別に村内の環境を調べる「環境現況調査」も同時に進めており、契約金額は6072万円。
浜田靖一防衛相が「配備決定の事実はない」と述べる一方、多額の予算を使い、具体的な場所や施設の検討を着々と進めている実態が浮かび上がった。
防衛省は20日午後6時半から村内で住民説明会を開く。同省は「一般的な移動式レーダーの概要や運用部隊の規模、検討状況を説明する」としている。
防衛省関係者によると、島の北側と南側の2カ所を配備の候補地としている。大部分が村有地で、北側の土地は約7ヘクタールという。本紙が入手した特記仕様書では工事や業務の内容、作業工程、納品物の詳細などを定めている。契約業者が、建物の配置図や工程表などを防衛局へ提出する。履行期限は来年1月末。
隊庁舎には医務室、体育館には屋内プールの設置が含まれている。また用地造成に必要な土の量や、斜面の崩落を防ぐ擁壁工事も計画する内容になっている。配備候補地まで道路を500メートル、給水管と汚水管を各1キロ延長することが検討されている。
関係者によると、火薬庫は施設警備のための小銃の弾薬などを保管する施設。
「環境現況調査」では村内の文化財の位置や野生生物の成育状況を把握し、希少種の保全策などの検討を実施している。北大東島にはダイトウオオコウモリ、ダイトウコノハズク、ナガバアサガオなどの絶滅が危惧される動植物が生息している。同調査の履行期限は来年2月末となっている。