関西電力が中国電力と共同で山口県上関町に中間貯蔵施設の建設を検討していることが2日明らかになり、使用済み核燃料がたまり続けている関電の原発が立地する福井県の首長は、事態の進展を慎重に見守る姿勢を示した。
福井県高浜町ではこの日、廃炉が決まっていない原発では国内最古の高浜原発1号機が発送電を開始。来月には2号機も再稼働予定で、使用済み核燃料の発生ペースが加速する。野瀬豊町長は上関町の住民から反対の声が上がったことも念頭に「安易な期待は失礼」としながらも、「電力会社共通のテーマとしてさまざまなオプションを探るという意味では努力をされている」と、電力会社の垣根を越えた取り組みを評価した。
原発立地市町村の協議会会長を務める福井県敦賀市の米澤光治市長は同日の記者会見で、中間貯蔵施設の候補地決定には、最終処分場の確保が不可欠だと指摘し「国にはしっかりやっていただきたい」と要望した。
一方、福井県若狭町の住民でつくる「安全なふる里を大切にする会」代表の石地優さん(70)は「また負担を過疎地に押しつけるのか。福井県が使用済み核燃料の県外搬出を求めてきたのは、電力消費地と負担を分けるため。上関町への搬出は、歴代知事や県民の思いと全く違う」と憤る。「ふるさとを守る高浜・おおいの会」代表、東山幸弘さん(76)は「びっくりした。てっきり関電の管内で立地を探すと思っていた。現地の人々にすれば、『よそのごみを持ってくるのか』となる」と指摘した。【高橋隆輔、国本ようこ】