2020年に自殺した道立高校の生徒がいじめを受けていた問題で、第三者委員会は2日、会見を開き、学校と北海道教育委員会の対応について「いじめへの認識が足りない」と批判しました。
北海道いじめ問題審議会 平野直己 調査部会長 「学校の中だけで解決したり完結したりすることは、もう難しいと思う」
2日、札幌市で第三者委員会が開いた記者会見。 2020年に、道立高校に通う生徒が自殺した問題を調査していた委員会から、厳しい指摘が飛びました。 1日、公表された調査報告書では、自殺した生徒が、同級生らから「きもい」「死ね」などと断続的に言われていたことや、SNSに生徒をからかう写真シールが投稿されたことを、「いじめ」と認めたことが明らかになりました。 一方で、第三者委員会は、自殺との因果関係について「関連がないとは断言できないが、直接的な原因と認めるにはしゅん巡を覚える」と結論を避け、学校と道教委の対応の問題点に重点をおいて説明しました。 指摘された主な問題点です。 学校は生徒が自殺する前からトラブルを把握していたものの、個別の教員が消極的な見守りをするだけで組織的に対応していませんでした。 また、生徒が自殺したあと、いじめの疑いがあったにも関わらず、加害生徒への聞き取りや指導が速やかに実施されませんでした。 さらに、道教委がいじめ重大事態として報告するまでに、いじめの把握から10週間もの時間を要しました。
北海道いじめ問題審議会 平野直己 調査部会長 「生徒たちの様子を、どのぐらい先生たちが観察して、把握していたかということに尽きることと、それをいじめという可能性を念頭に置きながら、意識しながらの認識がまだ足りない部分があるのではないか」
再び起きた、いじめに対する学校や教育委員会の対応の遅れ…。 いじめ問題に取り組むNPOの理事長で、旭川市で現役の高校教諭として勤務する岩岡勝人さんは、危機意識を持った現場対応と社会全体のサポートが必要だと訴えます。
NPO法人「学校の底力」 岩岡勝人 理事長 「最低最悪を想定するということは、本人は嫌がっていないように見えているけど、もしかしたら重大ないじめじゃないかと、ある意味で想像をして、準備することが大事だと思う」
最悪の事態を回避するために、何が必要なのか…。 道教委は「指摘を厳粛に受け止め、子どもたちの命と心を守る取り組みを徹底していく」とコメントしています。