「適切措置で救命の可能性」 コロナ療養中の男性死亡、京都府が第三者委の報告書公表

京都府は新型コロナウイルスに感染し、府運営の宿泊療養施設で療養中に死亡した男性患者=当時(65)=に関する第三者機関の報告書を公開した。遺族の「家族の死を今後のために生かしてほしい」との意向を踏まえたとしている。
男性は令和3年5月20日、京都市内の宿泊療養施設に入所し、26日に死亡した。報告書によると看護師は同月23日、男性の血中酸素濃度が88%まで低下していたにもかかわらず医師に伝えなかった。また同月24日の測定で酸素濃度が危険域にあったが医師と看護師はいずれも入院調整を行う入院コントロールセンターに報告しなかった。厚生労働省のガイドラインでは同93%以下で入院調整を検討すべきとしている。
報告書は「5月23日の時点で入院措置がとられ、適切な医療が施されていたとすれば、急激な状態の悪化は防げていた可能性が高く、救命できていた可能性が高い」と結論付けた。
第三者機関は昨年12月に報告書を府に提出。府は遺族に約5400万円の損害賠償を支払うことで示談が成立した。遺族は再発防止のため報告書の公表を求めていた。