岸田文雄首相は9日、来月インドネシアで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に合わせ、中国の李強首相と会談する方向で調整に入った。政府関係者が明らかにした。会談で岸田氏は、中国との対話を重視する姿勢を伝えた上で、東京電力福島第1原発からの処理水海洋放出について理解を求める考えだ。
首脳レベルの日中対話は、昨年11月の岸田氏と習近平国家主席の会談以来。中国は処理水を「汚染水」と表現して放出への批判を繰り返しており、岸田氏は科学的見地に基づき安全性を確保して進める日本の立場を説明する。日本産水産物の輸入規制強化についても見直しを求める。
[時事通信社]