今年4月に行われた東京・中野区の区議会議員選挙で、0.415票差で落選した候補者が票の再点検で逆転、明暗をわけたのは1票の無効票だった。
4月に投開票が行われた東京・中野区議選では、最下位当選した共産党の井佐哲郎氏が1585票、参政党の田中裕史氏が1584.585票で田中氏が「0.415差」で次点となっていた。
1票以下の票差となるのは、同姓同名、同じ名字や名前の候補者が複数いる場合、その姓や名が書かれた票を得票数の割合に応じて振り分ける「案分票」があるためだ。
落選した田中氏が、東京都選挙管理委員会に票の再点検を求め、その結果、当選した井佐哲郎氏の票の中の「いさしんいち」と書かれた票について、中野区選管は井佐氏の得票としていたが都選管は無効票と判断、その無効となった1票により0.415票差が逆転となった。
都選管によると、裁決書の交付を受けるなどした日から30日以内に高裁に提訴しないと当選者が入れ替わり、田中氏を逆転当選とした裁決が確定するという。