台風6号、九州最接近で64万世帯125万人に避難指示…女性「大雨が長引くのではないかと心配」

九州の南を北上する台風6号の影響で、九州では8日、南部を中心に風や波が強まった。鹿児島市では1人が転倒して軽いけがをしたほか、読売新聞のまとめでは8日午後8時現在、熊本、宮崎、鹿児島の3県で計約64万世帯約125万人に避難指示が発令された。交通機関も乱れており、影響は9日に本格化する見通し。
鹿児島市では8日午後から風雨が強まった。市中心部で勤務先に歩いて戻る途中だった市内の会社員女性(58)は「大雨が長引くのではないかと心配。早く通り過ぎてほしい」と話していた。午後3時頃には70歳代の女性が買い物に行く途中、強風にあおられて転倒し、右肩を打撲する軽傷を負った。
鹿児島県・奄美大島の瀬戸内町では午前11時頃、県道沿いの斜面が高さ12メートル、幅20メートルにわたって崩れ県道をふさいだ。宮崎県椎葉村でも、国道327号沿いの斜面で大規模な崩壊が発生しているのが確認された。
JR九州は九州新幹線熊本―鹿児島中央駅間で8日午後から順次運転を見合わせた。9日も同区間が始発から運休するほか、西九州新幹線も午前9時台から全線(武雄温泉―長崎)で運転を見合わせる予定。
JR西日本は山陽新幹線の広島から西の区間で、9日深夜に計画運休を行うと発表した。10日始発から午前にかけても広島―博多間で運休する可能性がある。
日本航空と全日本空輸によると、9日は九州を発着する便を中心に計342便の欠航を決めている。
野母商船(長崎市)も同日の福江港(長崎県五島市)発、博多港(福岡市)行きフェリーを欠航させる。