札幌市の観光名所で、「赤れんが」の愛称で親しまれている国重要文化財「北海道庁旧本庁舎」(同市中央区)が老朽化に伴う改修工事のため10月から約3年間休館となる。最後の公開日となった9月30日、庁舎内や周辺は多くの観光客でにぎわった。
この日は午前中から晴天に恵まれ、庁舎前の広場では、観光客が休館前の最後の姿をバックに記念撮影を楽しんだ。庁舎内では、赤いじゅうたんが敷かれた玄関ホールに飾られた北海道開拓に関する絵画に見入っていた。
千葉県木更津市の鶴岡大治さん(62)は同い年の妻久美子さんと北海道旅行の最後に庁舎内を見学した。「内部も外観と同様、北海道の歴史を感じさせる。休館前に見ることができてよかった」と笑顔を見せていた。神戸市の島田宣義(のぶよし)さん(77)は札幌で暮らす孫の愛咲(あいさ)さん(6)と訪れ、「レトロな造りが素晴らしく、まさに北海道のシンボル。3年後も楽しみです」。愛咲さんは「立派な建物だった」と話していた。
赤れんが庁舎は地上2階、地下1階で1888(明治21)年に完成。道によると、前回の改修は半世紀以上前で、今回は耐震補強工事のほか、エレベーターを設置してバリアフリー化する。工期は2022年度まで。外観は今後、数カ月間は眺めることができるが、その後は庁舎全体が仮設の囲いで覆われる。改修後は全フロアを一般公開し、道産の食材を使ったレストランや催事スペースを設けるという。【真貝恒平】