36人が死亡し、32人が重軽傷を負った令和元年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第4回公判が11日、京都地裁(増田啓祐裁判長)で開かれ、被告人質問が続いた。被告は過去の逮捕歴などを絡めながら小説家を目指した経緯を説明し、「(成功すれば)暮らしていけると思った」などと語った。
弁護側の被告人質問に答えた。弁護側は事件当時、精神障害の影響で心神喪失や耗弱の状態だったとして無罪や刑の減軽を求めている。
被告は平成21年2月、兄に郵便局の仕事を紹介されたが、職場内で自身の過去の逮捕歴を知られたと思い込み、退職し生活保護を受給と説明。その後の生活の中で京アニ制作のアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を視聴したと話した。
公判で被告は、小説家を志した理由について、職場内で自身の逮捕歴などを知られると職場を変えなければならず、「暮らしが不安定になる。(中略)小説に全力を込めれば暮らしていけると思った」と発言。その後、一時はライトノベル作品を募集する小説大賞への応募を目指していたが断念し、代わりに21年に創設された京アニ主催の「京都アニメーション大賞」への応募を目指すようになったと説明した。
被告の刑事責任能力の有無や程度が最大の争点。検察側は、京アニに小説を盗まれたなどとする妄想を持った被告の「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)」とし、完全責任能力があったと主張している。