鳥取県米子市の私立米子北高で2021年、野球部の練習中にボールが男子生徒の右目に直撃し、視力が大幅に低下する事故が起きていたことが分かった。けがをした男子生徒と両親は10日、再発防止に向けた指導の徹底を求める要望書を県高校野球連盟に提出した。
生徒側の代理人弁護士によると21年3月、高校2年だった男子生徒がトスされた球を打つティーバッティングをしていた際、近くでピッチング練習をしていた投手のボールが顔に直撃。右目の視力がほぼ失明に近い状態まで低下したという。
男子生徒の周りには防護ネットは設置されていなかった。生徒側の申し入れを受けて、校長と当時の野球部監督らが今年6月に直接謝罪。この日は、学校側が再発防止を徹底した上で損害賠償を支払うことで合意した。
県高野連への要望書では、今回の事故について周知した上で、複数の練習を同時進行する場合はネットを設置するなどの安全指導を徹底するよう求めた。
米子北高の吉川隆司校長は取材に対し、「再発防止に全力を尽くす」と話している。
[時事通信社]