地下鉄駅に「出所不明」2万円見つかる 調査委設置へ 都営東銀座駅

都営地下鉄浅草線の東銀座駅(中央区)で「出所不明」の現金約2万円が見つかり、都から窓口業務などを委託されている一般財団法人が近く外部調査委員会を設置することを検討していることが23日、この法人への取材で判明した。
都交通局などによると、8月13日、同駅窓口の机の引き出しの中に現金2万1041円が入った封筒があるのを窓口業務を受託する都の外郭団体・一般財団法人「東京都営交通協力会」(江東区)の従業員が見つけた。協力会は、駅員の聞き取りをしたが、持ち主などは特定できなかった。
同じころ国土交通省関東運輸局に「精算金や未使用乗車券の払戻金を集めて、(駅員が)着服している」などと匿名の情報提供があった。連絡を受けた協力会は不正な手段で捻出されたプール金の可能性が否定できないとして、業務を受託している都営地下鉄の全59駅で窓口や執務室の巡回・聞き取り調査を実施。調査を続けたが実態は解明できなかった。このため、弁護士や公認会計士などで構成する外部調査委員会を11~12月にも設置する方針を決めた。
協力会の担当者は取材に「着服などの事実は確認できなかったが、出所不明の現金があることは事実。外部の有識者を入れて徹底的に調査したい」としている。【秋丸生帆】