ガザ退避の日本人女性「3週間以上、命の危険を感じた」 会見で心境語る

パレスチナ自治区ガザから1日(現地時間)に退避した医療・人道援助団体「国境なき医師団」(MSF)の日本人職員が4日、カイロからオンラインで会見し、3週間に渡る避難生活と退避の様子を語った。
人事担当としてガザ地区で活動していた白根麻衣子さん(36)は、「3週間以上、命の危険を感じてきて、(退避して)ほっとした気持ちもあった。ガザの人々はどうなるのか不安もある」と複雑な心境を語った。1日の朝、団体がガザ境界が開くとの情報を得てラファ検問所で数時間、待機した末、エジプト側に出た。
イスラム原理主義組織ハマスがイスラエル側を攻撃した10月7日の午前6時半、無数のミサイルの音で目覚めた。団体の避難部屋に逃げ込み、ミサイルと空爆の音、爆風による揺れの中で数日間を過ごしたという。
イスラエル軍がガザ北部の住民に南部への避難を通告したのを受け、白根さんらは13日に同僚とともに市内から避難した。車がなく、徒歩でさまよう市民たちも多く、「乗せてくれ」と人々が車を追いかけてくる混乱の中、南部の国連の施設へと向かい、「心が張り裂ける思いだった」と振り返った。
国連施設では刻々と避難民が増え、屋外にも人々があふれて、衛生状況が悪化。現地では水や食料、燃料が不足し、空爆のため調達も困難を極めている。
現地住民とともに屋外で避難生活を送った白根さんは、「一番犠牲になるのは弱者である子供や女性、お年寄り。無差別攻撃の即時停止を」と訴えた。
団体では人道的な危機が深刻な状況になっているとして、26トンの医療物資を手配し、緊急対応のチームをエジプトに待機させているが、ガザ入境がいつになるかは不明としている。