バス停30か所に「子供にまだまだ金がかかる」と運転手の退職理由を掲示…社長「減便の説明求める利用者多い」と外さず

山口県岩国市の第3セクター「いわくにバス」が、運転手の退職による路線バスの減便を知らせるバス停の掲示に、退職理由を記載していたことがわかった。中国運輸局山口運輸支局は8日、個人情報保護の観点から不適切として、掲示をやめるよう口頭で指導した。
同社の社長(41)によると、運転手1人が10月に退職したため、今月3日から土日祝日に3路線で計5便を減らした。これに伴い、10月末から順次、約30か所のバス停の掲示に、「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れない。子供にまだまだ金がかかる」とする運転手の退職理由を記載した。
この掲示がSNS上で「理由を書く必要があるのか」などと話題になり、同社に出資している岩国市は7日、「掲示は不適切」と指摘した。
社長は「これまでの減便時に、『運転手はなぜやめたのか』と説明を求める利用者が多かった。一般の人には個人(運転手)は特定されない」とし、掲示を続けている。