「水に溶けるメモ」押収 証拠隠滅に使用か カンボジア拠点詐欺

カンボジアを拠点にした特殊詐欺に関わったとして日本人男性25人が逮捕された事件で、拠点のアパートから高齢者とみられる個人情報が記載された名簿や、電話をかける際に使ったとみられるメモが見つかったことが10日、埼玉県警への取材で判明した。100台超の携帯電話や複数のパソコンも見つかり、埼玉など9道府県警の合同捜査本部は内容の解析を急ぐ。
25人は3月以降に順次、カンボジアに入国し、被害者にうその電話をかける「かけ子」をしていたとみられる。カンボジア当局が9月中旬にアパートで25人を拘束した際、名簿やメモ、スマホなどを発見していた。
メモは水に溶ける特殊な紙を使用し、名前や家族構成、銀行口座数などを記入する欄があった。被害者から聞き取った内容を記録していたとみられる。一部は溶けた状態で見つかり、捜査本部は証拠隠滅を図ったとみて調べる。
県警は10日、25人を詐欺などの容疑で送検した。【成澤隼人】