女児にタイヤ直撃…ナット抜けた可能性 “しめ忘れ”指摘も 事故前に“タイヤ確認”か

北海道札幌市で軽乗用車から外れたタイヤが園児に直撃した事故で、タイヤを固定するナットが抜けた可能性があることが分かりました。事故前に同じナンバーの車の“ある行動”が捉えられていました。

14日、札幌市で撮影されたドライブレコーダーの映像に映っていたのは、タイヤが外れ傾く白い軽自動車。そこから約140メートル先には、外れたタイヤとみられる黒いものが確認できます。
この直前、住宅街の坂道で事故は起きました。14日、走行中の白い軽自動車のタイヤが外れ、近くを歩いていた4歳とみられる女の子を直撃。女の子は15日午後6時過ぎ現在、意識不明のままです。
女の子は事故現場のすぐ横の幼稚園に通っていたとみられ、5歳とみられる姉と父親の3人で歩いていました。その坂道を下ってきたのが白い軽自動車。走行中に左前のタイヤが外れ、4歳とみられる園児に直撃したのです。
警察は、軽自動車を運転していた札幌市の若本豊嗣容疑者(49)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。容疑を認めているということです。
その後の警察への取材で、タイヤの車輪と車体を固定するナットが取れ、外れた可能性があることが新たに分かりました。
事故直前、カメラは同じナンバーの軽自動車のある動きを捉えていました。何か違和感があったのでしょうか、運転していた男が事故で外れた左前のタイヤを入念に確認していたのです。
目撃者
「しばらく足回りを見て、何ともないのかなって感じで。しばらくしたら下っていって、その後に事故を起こした」
この車が装着していたのは、山道などを走れる大きなオフロード用のタイヤ。タイヤと車体の隙間も大きく、車高を上げる改造がされているようにも見えます。

なぜタイヤは外れたのでしょうか。オフロード車の専門店に事故の映像を見てもらいました。
ロードハウス 島根亨社長
「もうちょっと外に(幅を)広げる。そういうことによって、オフロード性能を上げる、そういうカスタムですね」
大きなタイヤにつけ替え、軽自動車の寸法を超える改造がされています。しかし、ナットが外れてタイヤが取れたことと改造は、直接の関係は無いと指摘します。
――今回の改造と脱輪の関係は?
ロードハウス 島根亨社長
「ないと思います」
「自分でできる改造ということでやられたんじゃないかな。ナットがきれいに外れちゃったのかな、要は『しめ忘れ』じゃないかな」
素人による取り付けでタイヤが外れた可能性があると指摘しました。さらに防犯カメラ映像を見ると――
ロードハウス 島根亨社長
「(ナットが緩いと)音がしたりとか違和感を覚えたりする。たぶん、その状況でおかしいなと思ったんじゃないか。自覚があったから、ああいう行動を取ったのではないか」
関係者によると、事故を起こした車は若本容疑者の知人名義で、知人は車に不具合を感じて、若本容疑者に車を預けたとみられることが新たに分かりました。
警察は詳しい事故の経緯を調べています。