長野の4人殺害、男を起訴=刑事責任問えると判断―地検

長野県中野市で5月、住民女性と警察官の計4人が殺害された事件で、長野地検は16日、殺人罪などで同市の農業、青木政憲容疑者(32)を起訴した。地検は約3カ月間の鑑定留置で精神鑑定などを実施した結果、刑事責任を問えると判断した。今後、裁判員裁判で審理される見通し。
起訴状などによると、青木容疑者は5月25日夕、中野市江部で散歩中だった近所に住む竹内靖子さん(70)と村上幸枝さん(66)をナイフで殺害。通報を受けて駆け付けた池内卓夫警部(61)=2階級特進=と玉井良樹警視(46)=同=を猟銃とナイフで襲って殺害したとされる。地検は認否を明らかにしていない。
事件では、最初に竹内さんが襲われ、一緒にいた村上さんが逃げたところを刺された。青木容疑者は、目撃者の通報で駆け付けた池内警部らをパトカーの窓ガラス越しに銃撃し、助手席の玉井警視をナイフで殺害。同容疑者は近くの自宅に立てこもったが、約12時間後に投降した。
青木容疑者は調べに対し、女性らに「(独り)ぼっちとばかにされたと思った」と供述。警察官2人に関しては「撃たれると思い銃撃した」などと話していた。
中村昌史次席検事の話 具体的な主張や立証方針などについては公判で明らかにする。
[時事通信社]