アイルランド人が日本戦後に大トラ 浜松市民と警官の複雑心境

日本がラグビーW杯で優勝候補のアイルランド相手に歴史的勝利を挙げたその夜、アイルランド人サポーターが静岡県浜松市内の飲食店で大トラになっていた。

暴行と建造物損壊の疑いで先月29日、県警浜松中央署に逮捕されたのは、アイルランド国籍の自称農業のデービッド・カミンス容疑者(26)。デービッドはラグビーW杯を観戦後、ひとりで店を訪れ、午前1時40分ごろ、店内にいた33歳の男性と31歳の会社員男性の顔面を拳で殴り、店内の壁を殴って破壊した。

「地方の飲食店にとってW杯はまたとない商機で、日本人に比べ大量に酒を飲んでくれるから、おいしいのは確かです。ただ酩酊者を受け入れれば、リスクを伴う。街の中心部にはアイリッシュパブもあり、前日からアイルランド人が大騒ぎし、試合当日は警察官が警戒にあたっていました。深夜まで酒を飲み、大声で歌っていたので、飲食店はともかく、住民にとっては迷惑な話です。自国ではそれが普通なのかもしれませんが……」(市内の飲食店経営者)

アイルランド人サポーターらは敗戦直後、スタジアム近くのコンビニやスーパーでビールを買い込み、地ベタに座り込み、駐車場を占拠して宴会を始めた。

29日のフジテレビ系の情報番組では、緑色のジャージーを着たサポーターがコンビニの駐車場でスクラムを組み、ラインアウトを行う様子を放送。蹴り上げられたボールを取りにコンビニの屋根によじ登ったサポーターが群衆をあおり、大合唱を巻き起こした。駆け付けた警官が、買い物が済んだら速やかに帰るよう促すと、大勢のサポーターが警官を取り囲み、みこしのように担ぎ上げる始末。自由を奪われた警官は、苦笑いを浮かべながら拡声器で「ストップ、プリーズ」と叫ぶしかなかった。

「現場の判断で逮捕はしなかったが、複雑な心境だったと思いますよ。ヘタに連行しようものなら他のサポーターが騒ぎだしかねないし、海外のメディアにどう書かれるか分からない。もし日本人サポーターに同じことをされたら、状況は全然違っていた」(捜査事情通)

日本のメディアは「格下の日本に負けながら、アイルランド人サポーターは日本人をリスペクトしている」「これぞノーサイドの精神」とかまびすしかったが、よその国に来てマナーも守らず、配慮を欠いた傍若無人な振る舞いは、日本を格下に見ているとしか思われも仕方ない。