自民党の高木毅・前党国会対策委員長(67)(衆院福井2区)が関係する政治団体で、男性2人が代表者や会計責任者として名義を貸している疑いがあることがわかった。団体の政治資金収支報告書に氏名が記載された2人が25~26日、読売新聞の取材に「高木氏の依頼があった」と証言した。団体は高木氏の政治資金パーティーを開き、昨年までの3年間で計約4500万円を得ているが、2人とも団体の活動内容は把握していないという。
団体は「次世代政治研究会」(東京都小平市)。東京都選挙管理委員会によると、2001年8月に設立された。所在地は会計責任者の男性宅とされている。
代表になっている80歳代の男性によると、亡くなった妻が高木氏の親族で、高木氏の依頼を受け、団体の設立当初から名義を貸しているという。男性は「知り合いも少ない東京に彼が出てきて、少しでも力になるならくらいの気持ちだった」と話す。
一方、会計責任者の男性は高木氏の大学の先輩で、数年前に突然、東京都から団体の収支報告書が自宅に届き、自身が会計責任者になっていることを知った。高木氏に問い合わせると、「名前を貸してほしい」と頼まれたという。都選管によると、男性は19年8月から会計責任者となっていて、それ以前は、高木氏の政策秘書が会計責任者だった。
20~22年の収支報告書によれば、団体は「高木つよし君を励ます会」または「高木つよし政治セミナー」と称した政治資金パーティーを開催し、それぞれ年1428万~1584万円を得ていた。総額は3年で計約4500万円に上る。
高木氏が代表を務める自民党福井県第2選挙区支部に年500万~1500万円を寄付し、3年で計2500万円だった。
団体の事務担当者は高木氏の政策秘書で、連絡先の電話番号は、高木氏の衆院議員会館の事務所と同一になっている。特定の国会議員を支援する政治団体など政治資金規正法上の「国会議員関係政治団体」としての届け出はない。読売新聞の取材に対し、高木氏の事務所は回答をしていない。
政治資金に詳しい岩井奉信・日大名誉教授(政治学)は「仮に代表や会計責任者に実態がないのであれば、収支報告書の虚偽記載として違法行為にあたる可能性がある。なぜ正確に届け出をしていないのか、高木氏側には説明責任がある」と指摘している。
安倍派の政治資金パーティーを巡る政治資金規正法違反事件で、高木氏側は、派閥から還流を受けた1000万円超を自身の政治団体の収支報告書に収入として記載しなかった疑いがあり、高木氏は東京地検特捜部から任意で事情聴取を受けている。