岸田首相の誤算、無派閥議員の逆襲…自民党「政治刷新本部」は大モメの可能性

「やってる感」を演出するために自民党が立ち上げた「政治刷新本部」の初会合が11日開かれた。
自ら本部長に就いた岸田首相は、この「刷新本部」を、国民批判をかわすためのアリバイづくりに利用するつもりだ。通常国会が召集される前に「中間報告」をまとめてお茶を濁すつもりらしい。
ところが、アリバイづくりどころか、会合初日から「本当に中間報告はまとまるのか」「政局の舞台になるぞ」との声が上がっているのだ。
「刷新本部」のメンバーは38人。麻生元首相と菅前首相が最高顧問に就いている。岸田氏は「政敵」の菅氏を取り込むために最高顧問に就けたようだが、この人事が思わぬ誤算を生じさせている。
菅氏は会合で「分かりやすいのは派閥の解消だ。スタートラインとして進めていく必要がある」と、派閥解消を強調。さらに、記者団にも「もう派閥というだけで自民党を見放す人もいる。派閥の解消は必要であり、乗り越えるべきだと思っている」と“正論”をブチあげた。
菅前首相は一歩も引かない構え
もともと「派閥解消」は、無派閥の菅氏の持論だが、岸田氏を揺さぶる狙いがあるのは明らかだ。
「岸田首相は“派閥政治”の申し子のような政治家。どんなに批判されても、つい最近まで派閥会長をつづけていたほどです。派閥を解消する気はサラサラない。政局運営だって岸田派ー麻生派ー茂木派の3派連合でやってきた。しかも刷新本部のメンバーには、麻生副総裁も茂木幹事長も入っている。刷新本部の中間報告に“派閥解消”を盛り込むことはさせないでしょう。でも、菅さんも一歩も引かない構え。刷新本部は大モメになる可能性があります」(自民党関係者)
岸田周辺は、たとえ菅氏が派閥解消を訴えても、多勢に無勢で広がらないと甘くみていたという。実際、刷新本部のメンバーは派閥に所属している議員が多い。ところが、無派閥議員の小泉進次郎氏や三原じゅん子氏をメンバーに加えたことで、そのもくろみも崩れつつあるという。自民党議員のなかでは発信力が高いため、メディアに取り上げられるケースが多いからだ。しかも、2人とも菅氏の子分だ。
「非主流派となっている菅さんの周辺は、通常国会で予算が成立した後、“岸田降ろし”に動くのではないか、とみられています。その時“派閥解消”を旗に掲げるつもりでしょう。いまや無派閥議員は70人以上いる。派閥に執着する岸田首相は、守旧派あつかいされる恐れがあります」(政界関係者)
自民党の自壊が近づいているのか。