沖縄・慶良間諸島海域で漂流の大量コカイン、一部水に溶けた状態で発見 「瀬取り」失敗か

沖縄県の慶良間諸島海域で昨年8月、漂流しているコカイン約28キロ(末端価格約6・8億円相当)が見つかった事件で、コカインは30個の袋に小分けされ、一部は水に溶けた状態だったことが16日、捜査関係者への取材で分かった。海上で積み荷を移し替えて密輸する「瀬取り」に失敗した可能性がある。
第11管区海上保安本部(那覇)と沖縄地区税関、沖縄県警の合同捜査本部は同日、押収したコカインを報道関係者に公開した。
捜査関係者によると、コカインはプレート状に押し固められ、「B」の文字が刻まれていた。1キロずつ小分けされた30袋のうち2袋はほぼ水に溶けた状態だった。30袋は黒い袋に入れられ、オレンジ色の救命胴衣が付けられていた。救命胴衣は浮きとして使っていたとみられるという。
合同捜査本部は、何者かが昨年8月14日ごろにコカインを密輸する目的で海上に投下したとみて捜査を続けてきたが、容疑者の特定には至らず、今月15日、麻薬取締法違反(密輸入予備)容疑で、容疑者不詳のまま書類送検していた。