能登半島地震で、日本法医学会は、所属する医師19人が検案した犠牲者131人の死因をまとめた。家屋倒壊による圧迫死が7割近くを占めた一方で、低体温による死亡も16%に上った。家屋の下敷きになって避難ができず、寒さで体温を奪われたとみられる。
日本法医学会は1月3~22日に石川県に医師19人を派遣。警察の要請を受けて、輪島市64人、珠洲市56人、穴水町11人の計131人の死因などを調べた。
同会が、各医師から死因の報告を受けてまとめた結果、家屋の倒壊による圧迫が88人で最も多く、67%を占めた。胸などを圧迫された人が目立ったほか、窒息した人もいた。
続いて多かったのは、低体温による死亡で21人。家屋の下敷きになったまま救助を待つ間に命を落とした可能性が高い。
そのほかに病死が4人、焼死が2人いた。死因が不詳の人は16人いたが、このうち11人は焼死体の状態だった。損傷が激しく死因が特定できなかったとみられる。今回同会が死因をまとめた131人の中には、津波によって溺死した人はいなかったという。
同会庶務委員長の池松和哉・長崎大学教授は「今回の地震は耐震化が進んでいない地域で起きた。建物の倒壊で多くの命が奪われることが死因の分析から改めて浮かんだ」と話した。