夫婦同姓は「合憲」 原告の請求棄却 東京地裁判決

夫婦同姓を定めた民法の規定は違憲だとして、事実婚状態にある男女が国に賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は2日、合憲との判断を示し、原告の請求を棄却した。大嶋洋志裁判長は、規定を合憲とした2015年の最高裁判決を挙げて「判決の正当性を失わせるほどの事情変更があったと認めることはできない」と述べた。
原告は、東京都内に住む男女ら3人。いずれも別姓で婚姻届を提出したが不受理とされ、事実婚状態にある。
3人は、届け出が受理されなかったことで、法律婚の夫婦に与えられている法的権利・利益や、夫婦としての社会的承認が得られていないと主張。別姓を希望したために婚姻が成立しないとされるのは信条による差別に当たり、法の下の平等を定めた憲法14条に違反すると主張した。また、現行の民法の規定は、婚姻の自由を規定する憲法24条に反するとも訴え、国会は必要な立法措置を怠ったとして計150万円の国家賠償を求めていた。
一方の国側は「民法の規定は『夫または妻の姓を称する』と定めているだけで、形式的な不平等は存在しない」などと反論していた。
最高裁大法廷は15年の判決で、「家族は社会の自然かつ基礎的な集団単位と捉えられ、呼称を一つに定めることには合理性が認められる」として規定は合憲との判断を示した。一方で、裁判官15人のうち、女性全3人を含む5人が「夫婦が称する姓を選択しなければならないことは、結婚の自由を制約し、憲法24条に違反する」などと述べた。【服部陽】