滋賀県立総合病院(同県守山市)は2日、80代の男性患者のコンピューター断層撮影(CT)の画像診断報告書を担当医が確認しなかったため、肝臓がんの疑いを見落とし、約3年半後に患者が死亡したと発表した。他の患者2人でも別の医師による同様の見落としなどが見つかり、県は医師の処分を検討している。病院側は患者の遺族らに謝罪した。
同病院によると、男性患者は2015年9月に泌尿器科の手術前検査で冠動脈のCT検査をした。循環器内科の40代男性医師が検査画像を見て、手術に支障はないと判断。放射線医師が作成した報告書に「肝臓に腫瘤(しゅりゅう)があり、肝臓がんの疑い」という所見が書かれていたのを確認しなかった。
男性患者は18年11月、食事がとれない症状が出て緊急搬送。入院先の医師が報告書を再確認するなどして見落としが発覚した。男性患者は19年4月に肝臓がんで死亡した。
また、15年9月と17年10月にも、50代と70代の男性患者のCT検査で別の医師2人が報告書を見落としたり、検査結果を精査していなかったりしたことが発覚。いずれも患者は治療中という。病院側は「診療科間の連携不足があった。死因に直接影響したかは分からない」と説明した。【成松秋穂】