「ある人」の正体は?下村氏が明かしていたキックバック代案を出した人物政倫審で質問集中も明らかにならず…自民党議員からも「疑問残った」【news23】

裏金問題のキーパーソンと目されていた下村元文科大臣が政倫審に出席しました。下村氏が明かしていたキックバック廃止後の代案を出した「ある人」についての質問が集中しましたが…自民党議員からも「疑問が残った」との声も。
キーマン下村氏も「知らなかった」連発
下村博文元文部科学大臣(安倍派476万円不記載)「包み隠さず正直に、そして簡明に、真摯に、お話を申し上げさせていただきます」
安倍派の実務を取り仕切る事務総長や、会長代理を務めていた下村元文科大臣。裏金問題解明のキーパーソンと目されていましたが…
下村博文元文部科学大臣「各事務所に還付(キックバック)されている事実も知りませんでした。派閥からの還付金が収支報告書に記載されていない事実は知りませんでした」
これまでの安倍派幹部らと同じく、知らぬ存ぜぬ。それでも下村氏がキーパーソンとされる所以は、2回の重要な会合に出席していたからです。
一つは2022年4月、安倍元総理が「キックバックをやめる」と幹部に伝えた会合。もう一つは、安倍元総理の死後、8月に行われた会合です。廃止されるはずだったキックバックが復活した経緯を知り得る立場とされていました。
8月の会合について、下村氏以外の3人はこれまで…
塩谷立座長「(キックバックは)継続でしょうがないかなと」西村康稔前経産大臣「結局、結論は出なかった」世耕弘成前参院幹事長「確定的なことは決まっていない」
立憲民主党寺田学衆院議員「今までの政倫審の中で意見が食い違う部分がありました。これ、いかがだったんですか」
下村博文元文部科学大臣「8月の会合で、還付(キックバック)を継続することを決めた、ということはまったくありません」
キックバック代案を提示した「ある人」とは?
8月の会合で話し合われた内容について、下村氏は1月の会見でこう述べていました。
下村博文元文部科学大臣「ある人から、結論は出なかったわけですけど、還付(キックバック)については個人の資金集めパーティーのところに上乗せしてですね、そこで、収支報告書で合法的な形で出すということもあるのではないか、という案もあったと思いますが」
――“ある人”というのは?「それはまた、取材して聞いてください」
8月の会合で、廃止が決まったキックバックにかわる「合法的な案」が“ある人”から出されたと語っていました。
自民党井出庸生衆院議員「“ある人”とはどなたなのか、改めてお答えください」
下村博文元文部科学大臣「個人でパーティーをやるときに、派閥が協力してチケットを購入すると。そこに寄付したらそれは違法になります。そういう意味で、寄付をしないでパー券を派閥が購入するということは合法的、という意味であります。誰が最初に言ったのかというのは、実は私も覚えていないので、1月31日の(会見)時『ある人が』ということを申し上げたということであります」
自民党井出庸生衆院議員「『ある人とはどなたなのか』と下村議員は聞かれて『取材をしてください』とその記者に答えられていると思います。私は当然知っていて、そういう回答をしたのかと思うんですが」
下村博文元文部科学大臣「私自身が特定できないので『ある人』という言い方をしましたので、記者の人に『取材して調べてください』という意味で申し上げました」
キックバック復活を誰が決めたのかについては。
下村博文元文部科学大臣「なぜ復活したのか。少なくとも私自身がいるところで、そういう議論があったわけではありません。私が知らないところで、どんな形で、誰がどう決めたのか、ということについては私もまったく承知をしておりません」
結局、新たな事実は明らかになりませんでした。
自民党内から「疑問に残る」との苦言も
共産党小池晃書記局長「何か明らかにするのではないか、と思わせておいて一切何も語らなかった。最悪の話を聞いたなというふうに思います」
立憲民主党安住淳国対委員長「最初から合法的なことをやってるという認識の人は、『これを合法的にどう処理するか』なんて日本語は使わないから。それをそうでないというのは、申し訳ないけど嘘ですよ」
自民党議員からも苦言が。
自民党丹羽秀樹政倫審筆頭幹事「まだ若干ですね、私も聞いてる中で疑問に思うところがあった」
――キックバックを再開するというところ?「そうですね。還付の再開を決断を誰が下したのか、というところ。私自身も誰なのかなと疑問が残っている」
“安倍派幹部一掃”?岸田総理「処分の前に解散は考えていない」
小川彩佳キャスター:キーパーソンと目されていた下村議員が政倫審に出席しました。これまでのフラストレーションが溜まっている、ということもあり「下村議員から何か踏み込んだ発言があるのでは」と期待した人もいるかもしれません。
東京大学准教授斎藤幸平さん:“キーパーソン”というので1ミリぐらい期待してましたが、完全に騙された感じになりましたが、本当に何も明らかになっていないですよね。ただ、下村議員が「取材をしてくれ」とメディアに言っているので、メディアは取材をするべきであって、大谷翔平ばかりやってる場合ではない、と改めて思いました。
藤森祥平キャスター:ひととおり政倫審が終わった、ということになりましたが、新たな事実はありません。見事なゼロ回答でした。今後、安倍派への本格的な処分に岸田総理が踏み切るのでは、と見られています。18日、参院予算委での岸田総理の発言です。
岸田総理「その処分の前に解散は考えておりません」
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:これは普通、総理大臣は言わないですね。「解散には制限がない」と、「いつでも専権事項で解散できる」と言いますが、かなり踏み込んで、「処分をしなければ、それまでは解散をやらない」と。逆に言うと「処分をしたら、その後解散できる可能性ありますよ」ということを言っている。
岸田総理は、下村議員含む一連の政倫審は「説明責任を果たしてない」ということで相当頭にきてるらしいです。なので、政倫審での真相解明はもうできないとなると、自民党が処分を下していく、と。かなり厳しい処分をして、場合によっては安倍派幹部を追放するようなところまで踏み込む、ということを決めているふうではあります。
安倍派幹部の処分「選挙の非公認」「党員資格停止」も
藤森祥平キャスター:17日の自民党大会で岸田総理は
▼不記載の金額や程度▼役職等の議員歴▼説明責任の果たし方
これらを総合的に勘案して厳しく対応する、と不記載議員の処分について言及をしました。「自民党の党則に基づく処分」は8段階あります。例えばより重い処分である「除名」や「離党勧告」の様な処分はあり得るのでしょうか。
星浩さん:安倍派幹部の議員たちは、すでに閣僚を辞めたり、役員を辞めたり、それなりに責任をとっているので、「役職停止」や「戒告」など、その程度だと思われていましたが、ここまでのらりくらりと説明責任を避けているとなると、やはりもう幹部は場合によって「選挙の非公認」、「党員資格停止」この辺りにして、選挙は無所属で戦ってもらうと。
斎藤幸平さん:あの5人衆をそんなふうにできるんですか?岸田総理が安倍派を。
星浩さん:やろうと思えばできます。党規委員会にかけて、非公認で無所属で戦ってもらう、ということも総理の頭の中にあり、そういうバトルが、ある意味では今日から始まった、と考えていいと思います。
藤森キャスター:コメントにも出てきました「解散」。やるのであれば、いつ頃ですか。
星浩さん:諸事情を考えてみると、岸田総理の発言も「処分をしてから解散を考える」ということ、6月には所得税住民税の減税効果が出てくる、アメリカ訪問し“外交の岸田”をアピールして、6月通常国会の会期末直前ごろに解散をして、特に先ほどの一部安倍派幹部の党員資格を停止して、「自民党はけじめをつけたんだ」という形をアピールして、解散に臨む、というのは岸田総理の戦略の中に入っているでしょう。
斎藤幸平さん:ちょっと納得いかない、というか。岸田政権はいま世論調査などで支持率10%台も出たりするわけで、こんな血迷った感じで解散とか本当にするんですか。
星浩さん:大敗したり混乱はしてますが、過去をみると、森元総理や麻生さんや野田さんなど支持率低いときに解散したケースもあります。
岸田総理は自分の思いとして、ここで党を立て直すために、大胆なことをやって、打ち上げて政治改革を掲げて、解散に打って出る、ということを考えているのでしょうが、岸田総理の場合、今までも「派閥の解散」とか「火の玉になってやる」など打ち上げますが、その後急にしぼんでくる、というケースがありますので、この解散騒ぎは果たして「初志を貫けるかどうか」というのが見どころだと思いますね。
『政倫審の質疑』などについて「みんなの声」は
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Q.これまでの政倫審の質疑 どう思う?「真相解明につながった」…0.5%「ある程度、真相解明につながった」…1.0%「真相解明につながらなかった」…96.1%「その他・わからない」…2.5%
※3月18日午後11時06分時点※統計学的手法に基づく世論調査ではありません※動画内で紹介したアンケートは19日午前8時で終了しました。