大阪・ミナミのグリコ看板下(グリ下)に集まる女子中学生らに睡眠導入剤を渡したり、みだらな行為をしたりしたなどとして、不同意性交や麻薬取締法違反などの罪に問われた無職、浦野那生(なお)被告(31)の初公判が29日、大阪地裁(山田裕文裁判長)で開かれた。浦野被告は不同意性交罪の被害者1人の「年齢を知らなかった」と述べたが、ほかの起訴内容については「間違いありません」と認めた。
検察側の冒頭陳述や証拠調べによると、浦野被告は「グリ下の帝王」と自称。グリ下に集まる少女らに睡眠導入剤を分け与えたり、住居に出入りさせたり、トラブルに介入したりして手なずけ、互いに睡眠導入剤を過剰摂取する「オーバードーズ」を行うなどしていた。
仲間の間ではオーバードーズをすることを「パキる」と呼び、交流サイト(SNS)に自撮り写真をアップするなどしていたという。
起訴状によると、令和5年11月~6年1月、16歳未満の少女3人と性交したほか、向精神薬約40錠を少女らに売るなどしたとしている。