新潟県上越市の中川幹太市長が学歴差別と取られかねない不適切発言をした問題で、中川市長は8日、7月から5か月間、自身の給料を全額カットするとの処分案を発表した。19日の市議会臨時会に関連議案を提出する。
中川市長は記者会見で「辞職を求める声があることを重く受けとめ、私自身の覚悟を示すためには相当の処分が必要と考えた」と説明した。辞職して出直し選で信を問う考えがないか尋ねた質問には「地域自治や通年観光といった公約が道半ばであり、実現に向けてチャンスをいただきたい」と答えた。
上越市長の給料は月額96万9200円だが、中川市長は人口減少対策への強い姿勢を示すとして15%減額しており、現行は同82万3820円。処分による減額分は約411万円となる。
中川市長は先月18日の市議会で、企業誘致を巡り市内に工場がある大手化学メーカーを挙げ、「工場は高校を卒業したレベルの皆さんが働くことになる。頭のいい方だけが来るわけではない」などと発言。後に撤回して謝罪した。
市によると、これまでに市に苦情や批判の電話やメールが市内外から約300件寄せられている。