「殺害するため釣りに誘った」と一部の容疑者が供述 千葉保険金殺人

千葉県富津市で1月、内装工の宍倉拓也さん(23)=千葉市若葉区=が水難事故を装い殺害され、拓也さんの養父ら男3人が殺人容疑で逮捕された事件で、3人が拓也さんに事件直前に酒を飲ませていたことが捜査関係者への取材で判明した。一部の容疑者は「事前に計画して殺害するため釣りに誘った」と供述しており、県警は男らが入念に殺害を計画していた可能性があるとみている。
逮捕されたのは、拓也さんの勤務先の内装会社社長で養父の宍倉靖雄(48)=同県八街市、彫り師の佐中佑輔(31)=同県四街道市、内装工の金子栄司(50)=住居不定=の3容疑者。逮捕容疑は1月27日早朝、富津市金谷の港で拓也さんを海に落として殺害したとしている。
捜査関係者によると、3人は27日に釣りに行く直前に拓也さんを誘って千葉市内の飲食店で飲酒させた。靖雄容疑者は拓也さんに跡を継がせたいと持ちかけ、昨年8月に養子縁組したが、当初から殺害目的だったとみられる。事件当時は死亡保険など三つの保険金(計約5000万円)がかけられていた。昨年8月と同10月に新たな生命保険に加入し、同11月には別の保険金の受取人が母親から靖雄容疑者に変更されていた。【宮本翔平、加藤昌平】