岸田文雄首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明した14日、拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(55)は「深刻な人権問題解決のための水面下の交渉がリセットとなることは、残された拉致被害者がさらにつらい時間を過ごしていくことになり、残念」とするコメントを出した。
横田代表はコメントで「拉致問題は国内外、与野党に関係なく、人として許される問題ではない」と指摘。その上で、「次にどなたが総裁になっても、強い気持ちで、必ず解決してもらいたい。安易に譲歩したり、私たちが望んでいない合意がなされたりしないよう、全拉致被害者の即時一括帰国を求めます」と注文した。
拉致被害者の曽我ひとみさん(65)は「どなたが総理大臣に就任されても心を一つにし、拉致被害者全員帰国に向けて全力で取り組んでいただきたい」とするコメントを出した。
[時事通信社]