政府が全額出資する「日本貿易保険」(東京都千代田区)のシステム開発の入札をめぐり、評価基準などを業者に漏えいしたとして、警視庁捜査2課は29日、公契約関係競売入札妨害容疑で、同社元顧問の浅原泉容疑者(72)=東京都小金井市前原町=を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は2017年3月ごろ、日本貿易保険の次期社内システム開発の入札で、情報システム会社「ラック」(同区)の社員らに評価基準などを漏らしたり、審査で有利になるようラックの提案書に手を加えたりした疑い。
入札にはラックともう1社が参加し、ラックが50億7600万円で落札した。同課は、ラック社員ら3人についても同容疑で書類送検する方針。
同課によると、浅原容疑者は16年9月~17年3月、ラックから十数回にわたり、計十数万円相当の飲食接待を受けていたという。
[時事通信社]