記録的な大雨の影響で約800戸が断水している石川県珠洲市で5日、自衛隊の入浴支援が始まった。同市では、能登半島地震の支援にあたっていた自衛隊が、8月31日に入浴支援を終えたばかり。大雨災害の発生から2週間がたち、疲労の色が濃くなっている被災者からは安堵(あんど)の声が上がった。
入浴支援は断水が続く同市大谷町の大谷公民館で、陸上自衛隊春日井駐屯地(愛知県)の部隊が実施。入浴開始の午後5時になると、待ちわびた被災者らが、風呂がある仮設テントに次々と入っていった。
入浴支援に携わる二村佳奈3等陸曹(23)は「地域の人たちに寄り添う支援を続けていきたい」と話した。片道約30分かけて市中心部の銭湯に通っていた近くの女性(69)は「地元で入浴できてとてもありがたい」と話していた。