9月24日、3カ月ぶりとなる住吉会(関功会長=東京)の定例会が開かれ、埼玉県日高市内にある関連施設には、続々と最高幹部らを乗せた車両が到着していた。久しぶりの会合でもあり、関連施設での警備などを担う埼玉執行委員らの表情は、より引き締まって見えた。
航空自衛隊の基地に向かう戦闘機が爆音を轟かせて上空を通過する中、関連施設の敷地内は高級車で埋まり、午前11時前には関会長の専用車が複数の警備車両を従えて到着した。関会長が降り立つより先に、後続車から警備組員が飛び出し、周囲を警戒。しかし、そんな物々しい雰囲気とは対照的に、最高幹部らに出迎えられた関会長は、悠然と建物内に入ったのである。
関連施設の門が音を立てて閉められると定例会が始まった模様で、敷地内は静寂に包まれた。その約1時間半後、再び門が開かれ、出席者らが引き揚げていく姿が見られた。関会長も穏やかな表情で車両に乗り込み、関連施設をあとにした。通常と変わらぬ定例会に見えたが、終了後、住吉会の“大型新人事”が業界内に広まったのである。
「委員長クラスと、住吉会の中枢を担う六役(会長代行、理事長、幹事長、総本部長、総務長、組織統括長)のサポート役である補佐に大幅な昇格人事があった。これほどの規模の新人事は昨年の3月以来ではないか」(他団体関係者)
委員長クラスでは井桁勇司・馬橋一家七代目代行ら5人が新たなポジションに就き、事務局長に松山博文・二代目野口会会長が就任。六役の各補佐においても、相良福一・小林会三代目会長代行ら5人が新たに顔を揃えた。さらに、委員長補佐には新メンバーが加わり、各地区の責任者である統括長のポストでも昇格人事が発表されたのである。
「平成28年4月に小林忠紘・小林会三代目会長が新役職の組織統括長に就いて以来、『六役』は不動であり、今回の発表でも、その重要ポストに変更はなかった。しかし、体制固めを目的とした人事だったことは間違いない。今後、住吉会では大きな動きが起きる可能性もあるだろう」(同)
内部の結束強化を図る一方で、今年、関会長は他団体への“義理事”も含め精力的に全国各地を訪れた。3月には六代目山口組直参の良知政志・初代良知組組長の通夜に参列するため静岡入りし、7月には個人的な意味合いから愛知県名古屋市にある三代目弘道会本部を訪れ、司忍六代目と“会談”。8月には、全12団体が参列した道仁会(小林哲治会長=福岡)・大中義久三代目の十三回忌法要に、最高幹部らと共に姿を現していた。
「こうした行動からは、義理堅い人柄だけではなく、業界の平和共存を望んでいるという姿勢も伝わってくる。関東最大組織の動向が及ぼす影響は大きいはずだ」(業界ジャーナリスト)
また、住吉会が本拠を構える東京では来年夏にオリンピックが開幕するため、都は改正暴排条例を10月1日から施行。用心棒代などを支払った店側も取り締まりの対象とする「特別強化地区」を定め、対組織への姿勢を強めた。警察当局との戦いも含めて、さらなる結束強化を図った住吉会の動向から目が離せない。