富士山入山料が過去最高 入山者は10年で最少 静岡県側

静岡県は、今年の富士山の夏山シーズン(7月10日~9月10日)の任意の入山料「富士山保全協力金」(原則1人1000円)の総額が、5751万3512円(前年比96万564円増)で過去最高だったと発表した。一方、環境省の統計によると、静岡県側からの登山者数は8万5677人で、計測機械に不具合があった昨年を除くと過去10年で最少だった。
県富士山世界遺産課によると、協力者数は前年比583人増の5万7740人。登山口など現地で支払った人は5万6264人(前年比322人増)と全体の約97%を占め、5616万9512円(同83万1564円増)だった。インターネットやコンビニエンスストアなどでの支払いは1476人(前年比261人増)で、134万4000円(同12万9000円増)だった。
協力金は2014年から本格導入され、山小屋トイレの改修や登山道の安全対策費などに充てられてきた。従来は「5合目から山頂を目指す登山者」が対象だったが、今年から「5合目から先に立ち入る来訪者」に拡大。散策目的の観光客にも協力を呼びかけた。
また、県が昨年8月、県内の登山口の利用者約1180人にアンケートしたところ、「協力金を5合目で知った」と答えた人が約40%に上った。事前に知っていた人の約80%が協力金を支払ったのに対し、知らなかった人の約44%は支払っていなかった。
さらに複数回答可で「こうなれば協力したいと思う取り組み」について尋ねたところ、「目的や使い道が納得でき、明確な収支報告」が約38%と最多。「協力金にトイレチップを含むようにする」が約33%で続いた。
同課の担当者は「制度の認知が協力率アップの鍵になる。今後は事前周知を徹底したい」としている。【古川幸奈】