石破茂首相(67)が28日放送の日本テレビ系情報番組「ウェークアップ!」(土曜前8・00)にリモートで生出演。地震や豪雨など災害が起きた場合の避難所の現状について、強い口調で問題点を指摘した。
自身が取り組む防災庁の創設に関連して日本の避難所の生活環境が一向に改善されないことを質問されると、「101年前の関東大震災の時の避難所とほとんど変わっていない。先進国では日本しかない」と断言。
「(被災者は)我慢してねという文化みたいなものがあるんですね。避難所の人たちは我慢しなさい、何かしてもらったらありがたいと思いなさいと」と背景に日本の“文化”があるとし、「逆でしょ?一番絶望の淵にある人にこそ温かい食事、温かいお風呂、寝心地の良いベッド、きちんとした医療の提供、一番つらい人たちに一番厚い手当てしましょうっていう考え方がこの国にはずっとなかったんじゃないか、そう思います」と語った。
内閣府は今月13日、避難所運営に関する自治体向け指針を改定し、国際基準「スフィア基準」を反映させた数値目標を掲げた。石破首相は「これは価値観の転換だと思います。スフィア基準はずっと前から言われていることで人権の実現ですよね。避難所だから人権が損なわれていいという話にならないんだけど、人権を避難所で守りましょうと言うと何の話?みたいなことになる」と現状を指摘し、「そういう人は雨風がしのげて冷たいお弁当で頑張んなさい!みたいな、そういうストーリーがずっと語られてきてそういうものだとみんな思ってきたんじゃないでしょうか。これ、おかしい!」と言い切った。